(1)auで100万人規模のデータ障害が頻発
- 2012年12月31日 最大影響数 約180万人 LTE対応のスマホがシステム設計のミスや通信集中などでデータ通信に障害
- 2013年1月2日 最大影響数 約175万人 LTE対応のスマホでソフトウェア不具合などで、データ通信に障害
- 2013年4月16日~19日 最大影響数 約288万人 アップルのiPhoneとiPadで、通信設備のミスや対策不足で、メールの自動送受信ができなくなる障害
- 2013年4月27日 最大影響数 約59万人 LTE対応のスマホで通信設備の故障により、データ通信が障害
- 2012年5月29日~30日 最大影響数 約64万人 LTE対応のスマホで基地局の設備故障により、データ通信が障害
au iPhoneメール届かない理由を見ると、似たような通信障害の事例が頻発しており、LTEサービスを見切りで始めたと言われても仕方がないですね。
(2)auスマホランキングへの影響
auはスマホランキングの調査結果で首位でしたが、その理由を見ると、端末購入時に重視するのは下記の通りです。- 月々の利用料金、料金プランが魅力的なこと
- 繁華街、地下鉄、電車内でつながりやすいこと
- 通信エリアが広いこと
- 通信速度が速い、インターネットが快適なこと
(3)顧客獲得の増加で設備対応が追いつかず
au、LTE繋がらない障害理由について、2013年6月1日のSankeiBizが、KDDI、揺らぐ信頼感 通信障害続発で「客離れ」懸念 つながりやすさ裏目に報じているので見てみましょう。今年だけですでに4件の大規模な通信障害が発生。総務省が行政指導を行ったが、障害の続発に歯止めがかかっていない。背景には急激な顧客獲得に伴って通信量が急増し、設備対応が追いついていないとの指摘もある。今後も頻発するようだと顧客の離反も招きかねず、業績への影響も懸念されそうだ。auはiPhone販売により顧客獲得競争を有利に進めていますが、通信設備の投資が追いついていない中、顧客獲得が先行したようですね。
(4)LTE通信エリアを過大表示する宣伝
また、KDDIは5月21日にLTEの通信エリアを過大表示する宣伝をしたとして、消費者庁から再発防止を求める措置命令を受けたばかり。負の連鎖に見舞われている格好だ。auはソフトバンクとiPhoneのLTEによる高速通信で、顧客獲得競争を行っていますが、消費者丁から措置命令を受けたようですね。
- 総務省 通信障害で行政指導
- 消費者庁 宣伝で再発防止の措置命令
(5)auに通信障害が集中
最近の通信障害はKDDIに集中している。NTTドコモは12年8月以来約9カ月、ソフトバンクモバイルは11年5月以来約2年間、大規模な通信障害を起こしていない。
スマホの普及で、データ通信量が急激に増加。基地局の増設など設備増強を急いでいるが、以前に比べて負荷がかかり、「これがトラブルを招く一因になっている」と指摘する関係者は少なくない。auとドコモやソフトバンクの通信品質を比較すると、auで通信障害が集中していることが分かります。携帯電話会社は、日本トップ水準の利益計上を続けていますので、設備投資資金を有効に使えているのか説明する必要がありそうですね。
- au 2013年5月に通信障害
- ドコモ 2012年8月に通信障害
- ソフトバンク 2011年5月に通信障害
(6)通信障害の理由と対策
ただ、調査会社MM総研の横田英明取締役は「大規模な通信障害はたまたまKDDIに集中しているだけで、NTTドコモやソフトバンクモバイルにも通信障害が起きるリスクがある」と指摘する。全ての携帯電話事業者にも通信障害が起きる可能性があると指摘する。auに通信障害が、たまたま集中しているとしていますが、確率論で考えると特定の携帯電話会社で短期間に大規模通信障害が繰り返される可能性は極めて低いです。auを調査会社は庇っているようですが、構造的な問題を解決しなければ、LTEが繋がらない問題は繰り返される可能性がありそうですね。
au株主総会2013内容を見ると、通信障害を株主から指摘されており、8月まで暫定的な通信障害対策が続くことになっています。 スポンサードリンク