KDDI JCOM子会社化TOBの結果

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KDDIがJCOM連結子会社化を発表しましたが、TOBの結果を見ると株式買い付け予定数を下回っています。KDDIのTOBは、ドコモと異なり本業の通信事業を強化する結果となりますので、業績向上に期待したいですね。

(1)auの投資戦略とiPhone5

KDDIがイーアクセス買収を狙っていましたが、ソフトバンクが買収に成功しました。KDDIはソフトバンクとiPhone5の販売で競合していますが、ソフトバンクはイーアクセス買収に失敗すれば電波帯域の余裕がありませんでした。

KDDIはイーアクセス買収に成功していれば、ソフトバンクに対してiPhone5の販売で有利な立場にたてましたが、買収競争に敗れています。KDDIは、JCOM買収について住友商事と主導権争いを繰り広げていましたが、TOBにより足場固めに成功していますね。

(2)KDDIがJCOMを連結子会社化

KDDIがJCOM子会社化のTOB成功について、2013年4月11日の産経新聞が、KDDIがJCOMを連結子会社に TOB終了でと報じています。
KDDIと住友商事は11日、両社が出資するケーブルテレビ(CATV)最大手のジュピターテレコム(JCOM)に対し、共同で実施していた株式公開買い付け(TOB)を終了したと発表した。この結果、KDDIは以前からの保有株も合わせて議決権ベースで40.47%を取得し、実質的に支配権をもつことからJCOMを今月17日付で連結子会社にする。
KDDIが、JCOMをTOBにより連結子会社化に成功しています。KDDIと住友商事は、JCOMの支配権を争ってきましたが、ようやく決着がついた形ですね。

(3)買い付け予定株式数にとどかず

TOBはKDDIとKDDIと住友商事の両社が折半出資で設立した特定目的会社(SPC)のNJの2社が実施した。両社が取得した株式数(新株予約権付証券を含む)は買い付け予定株式数の3分の2に当たる66.5%の119万9716株にとどまった。
KDDIは株式買収を、住友商事との折半出資のSPCと行っていますが、買い付け予定株式数の3分の2にとどまったようですね。

(4)TOB価格引き上げの影響

最近の株高を背景に、2月末にTOB価格を当初の11万円から12万3000円に引き上げたものの、一部の株主はそれでもTOB価格が低いと判断、応じなかった。ただ、今回のTOB後のKDDI、住商、NJの3社合計の出資比率は議決権ベースで89%に拡大した。
KDDIはJCOM買収のTOB価格を引き上げていますが、買い付け予定株式数にとどいておらず、株高により投資コストが上昇したようですね。

KDDIが今後、住友商事からのJCOM株式買収やJCOM株主と株式交換により完全子会社化を目指すなど、何らかの手段を講じるのか注目ですね。

(5)JCOM上場廃止の予定

今後、両社は、残りの株式買い取りなど進め、今夏をめどにJCOMを上場廃止とする予定。そして、秋にはCATV2位のジャパンケーブルネット(JCN)と統合する計画だ。
KDDIはJCOMの株式買取を進め、上場廃止を狙いとするようですね。KDDIは、ドコモ ビジネスモデルと投資戦略を比較すると、JCOM買収は通信事業の強化に繋がりますので、業績向上に注目ですね。
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